コーヒーの木
今年20歳になった息子が、小学生の時にコーヒーの木を買ってきました。
割り箸よりも細い幹に、大きな葉っぱを3枚ほどくっつけているような、頼りない風情の木でした。寒い北国では育てるのは無理だろうと思っていましたが、毎年毎年確実に葉の枚数を増やし、丈を伸ばしていました。
今では180センチある息子の背丈近くまで育っています。
息子は、たまに帰省してくると、いつもいとおしむようにコーヒーの木を眺めていました。
そして、大きくなったなあと、兄弟にでも言うように言葉をかけていました。
息子が久し振りに帰ってきた土曜日の朝、コーヒーの木に花がついているのを見つけました。
まるで、2男を待っていたかのようなタイミングでした。
お母さん、コーヒーの花見た?初めて咲いたんだよ。
その日帰りが遅かった私を迎えるとすぐに息子が言いました。
10年経ったんだなぁと息子が言いました。
しみじみとした感じで言いました。
本当にもう10年も経ったのですが、そんな実感がありません。
子ども達は大きくなり、生活リズムも関わり方も変わりました。
でも、私の気持ちも子ども達との心の距離も変わってはいません。
そんな気がします。
あと10年経ったら…
あのころと何も変わっていないわよ。
と言えたらいいなと思います。
by hanaatushin | 2005-05-30 10:53 | つぶやき