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うっかり、そして、がっかり

最近、時々娘が帰ってくる。
これまで通ってきた歯科医院でまた治療をしていただいているから。
もう少しで、治療も終わると、またなかなか帰ってこなくなる。

せっかく娘が帰ってきているのに、自分のことで精一杯で、
娘に優しくすることをすっかり忘れてしまった。
あっちが痛いだの、こっちが痛いだのと弱音を吐きまくり、
娘に食事の支度をしてもらって、甘えてしまった。

買い物に行って、
安くて上手な買い物をしたね
と2人で笑い合って、
外で食事をして
家に帰ると疲れてすぐに眠ってしまった。

ろくに話もしないうちに
あっという間に次の日になり
娘はバイトの時間があるからと、
朝早く家を出た。


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さて、わたしは
大根の皮をむき
あつあげや薩摩揚げの油抜きをして
昆布を結び
おでんの支度をした。
大根に火が通るまで
珈琲を飲もうと思い
豆を挽きながらふと思いついた。

温かいおでんは
娘のために作ってあげればよかったのだと。
いつも一人暮らしで
寂しく食卓に向かう娘のために
温かいおでんを作ってあげればよかったと。

わたしも主人も
昼にも夜にも おでんを食べた。
あったかい味がしみた大根を食べながら
娘にも食べさせたかったと、何度もぼやいてしまった。

ほんとうにうっかりしているわたし。
このうっかりが、いつもがっかりの原因になっている。

今度娘が来たときには、うっかりしないように
ちゃんとしてあげたいことをリストアップしておこう。

by hanaatushin | 2006-11-20 00:56 | 大切なとき