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娘の初バイト代

進学して一人暮らしを始めた娘は、
電話をかけてよこすでもなく、
メールにも素っ気ない返事ばかり。
いつでも帰ってこれる距離なのに、帰ってこない。
明日からはゴールデンウイークが始まるというのに、
いつ帰るとも、連絡がない。

こんな娘が一度だけ家に帰ってきた。
夜の8時過ぎに、
荷物を抱えてニコニコとして帰ってきた。
用件は、
初めてもらったバイトのお給料で買ったプレゼントを
わたしたちに、すぐに届けることだった。
わたしたちにプレゼントを手渡して、晩ご飯を食べると、
夫に送ってもらって、さっさと帰ってしまった。

以来、電話もメールもない。

けれど、
娘に買ってもらったエプロンを袋から出してはながめ
娘の音信不通をたのもしく思うようにしている。

初めてもらったお給料の半分以上を使って、
両親と祖父母にプレゼントを選んで
届けてくれた娘の優しさが
とても嬉しかった。
家族思いの娘に育っていたんだなと思った。
祖父母の喜ぶ顔を見つめる娘の表情がやわらかくて
温かい気持ちになれた。

でも
世間はゴールデンウイーク
2人の兄たちは、ちゃんと帰ってくる日を知らせてきているのに
娘ったら…
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by hanaatushin | 2006-04-28 22:12 | 大切なとき

予定なし

予定のない旅行をした。
決まっているのは飛行機の時間と宿泊するホテルだけ
あとは何の予定も持たずに家をでた。
目的は、長男と一緒に時間を過ごすこと、彼の顔を見ること。

十分に目的を果たせた二日間だった。
たっぷり長男の声を聞いた。
わたしは、彼が「お母さん」と呼ぶのを嬉しく聞いた。
ただ近くにいて、話し掛けて、返事が返ってきて…
夫婦でその時間を満喫した。

何か手料理を作ってあげるでもなく
部屋の掃除や洗濯をしてあげるのでもなく
一緒に町を歩いた。
一緒に野球をみた。
一緒に食事をした。
一緒に買い物をした。

その合間に話をした。
これまでのことを
そして、これからのことを。

社会人になって1年、
全く見ず知らずの土地に一人住まいして、
日常の会話を交わす知り合いもなく
楽しい時間を過ごす友も近くにはなく
厳しい時間を過ごしたことだろうと思った。

見知らぬ都会の人混みの中で
たった一人の孤独をどれだけ味わったことだろう。
わたしには耐えられることだったろうか?
息子は一人でそれに耐えている。
そして、そんな時間を過ごすことを
彼は自分の成長の糧にすることで受け止めようとしている。

試練は確かに人を強くする。
そして、優しくもする。
そう思って家路についた。

帰りの電車の中で、涙があふれそうになるわたしに、
夫が、「おれの息子は、いい男だ。」とつぶやいた。

予定をもたずに、また行ってみたい。
長男の予定が埋まっていなければ…だけど
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by hanaatushin | 2006-04-24 23:48 | 大切なとき

フーテンの寅さん

某放送局で、シリーズの人気投票をしていた。
その結果、上位5作品を放送するという企画だ。

これまで、あまり寅さんとはお近づきにならなくてもいいと思ってきた。
映画館で放送されていたころから
あまり興味を持てなかった。

だけど、今回この企画に見事にひっかかってしまった。

寅屋の茶の間が懐かしい空気だ。
とんでもない寅さんが、受け入れられている世間が
今に残っているだろうかと 昔を懐かしむ思いがわいてくる。
みんな誠実で暖かくて、真剣で優しくて…

うまく言えないけれど
人生の機微というか 
人情の綾というか
少しずつ失われつつある昭和の臭いが寅さんの映画にはぷんぷんしていた。

そのためか、
5夜も、テレビ画面に釘付けになって
とうとう5作品全部みてしまった。
どれも
しみじみとした余韻を残す作品だった。

昭和の臭いを懐かしみ、しみじみとした空気をよしと感じる
私もそんな年代になったのだなと、ついおかしくなった。
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by hanaatushin | 2006-04-17 20:53 | つぶやき

高熱

土曜日
社会人になって初めて
高熱を出して動けなかった。
20年以上、経験していなかった辛さだった。
全身の関節痛、腰は鈍器で叩かれ続けているような痛さ、
しまいには、手首関節まで痛くなった。

熱が出る前の寒さも
あまり経験したことのないものだった。
ふとんを重ねて掛けても
ストーブをつけても
ビリビリとした寒さが襲ってきた。

のどが渇いても、水を飲みに台所に行く気が起きなかった。
目を開けているのもつらかった。

たまたま帰っていた二男に看病してもらった。
ふとんをかけ直してくれたり、
何か食べたいのはないかと声をかけてくれたり、
時々顔をのぞきに来てくれたりしたのが
心強かったし嬉しかった。



子供たちはそれぞれ一人暮らしをしているけれど
もし、熱が出たらだれが声をかけてくれるのだろう。

もうすっかり治ってしまってそんなことを考えた。

誰もいなかったら、私がいつでも駆け付けたいと思った。
遠くても、なんでも。
高熱を出すってほんとに辛いって
よく分かったから。

子供たちそれぞれが、気ままにくらしていることばかりを想像していたけれど、
遠く離れた土地で、一人で頑張っているんだなと思った。
口には出さないだけで、けっこう頑張っているんだなと思った。
自分が高熱を出して初めて、そんなふうに思った。
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by hanaatushin | 2006-04-14 04:44 | つぶやき

入学式

今日は、娘の入学式だった。
式典の部分は、あっという間に終わって、
大学の先輩に当たる方のコンサートと講演だった。

今日の入学式に行って、ちょっと驚いたことがあった。
それは、広いホール一杯に学生が並んでいるけれど、
ほとんど全員が黒かダークグレーのスーツ姿だったことだ。
男子も女子も…。
5000人近い新入生の中で、ベージュや白を着ていたのを、
ほんの数人しか見つけられなかった。
フロアー一面が黒で埋まっていた。

いつから、大学生は入学式の時に
黒っぽいリクルートスーツを着るようになったのだろう。
受験勉強の象徴である制服から解き放たれて、
自由な服装を楽しめるはずなのに、
みんながみんな同じ格好をしていることに驚いてしまった。
女子の場合は、もっているバッグまで同じようだった。

リクルートスーツは、まじめな感じもするけれど、
なんだかつまらない感じがした。

保護者席は、けっこうカラフルで個性的だったのに…


「できるだけ目立ちたくないの。」
と言う娘の言葉を、思い出した。
娘に限ったことではなく、
多くの人たちがそう思っているのだとしたら
なんだか気の毒に感じる。

娘には自信を持って、
「私はここよ。」と
どんどんアピールできる人になってほしいと思っている。
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by hanaatushin | 2006-04-07 18:27 | 大切なとき

娘の引っ越し

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娘は明日、アパートに移る。
一人暮らしを始める。
昨日、
荷物のあらかたを運んだ。

この日を
どれだけ恐れていたか。
その日が現実となってしまった。

ところが、目の前に現実を突きつけられると
がしっと心を支える支柱が踏ん張るのか
以外とよろめくことなく冷静に立っていられる
こんな自分にちょっと驚いている。

本当は、
私がよろよろしない本当の理由は
娘が、近くの大学を選んでくれたこと
その娘の気持ちが嬉しかったことにある。
そして息子たちも、
顔は合わせられなくても、
心が近くにあることをそれとなく伝えてくれる。
穏やかにじんわりと伝えてくれる。

子ども達の心が嬉しくて
それぞれの道を選びながら、
自分の道を進みながらも、
親を時々気遣ってくれるその成長ぶりが眩しくて
心が力で満たされる感じがする。

実はこのところ、
ようやく解放されるという感じがしている。
ほっとしているところもある。

娘は、何か用事を作って家に帰ってくるのだろうか。
それとも、家には寄りつかずに自分でやり通せるだろうか。
どっちになるのか、ちょっと楽しみだ。
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                         水戸 「弘道館」にて
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by hanaatushin | 2006-04-03 20:47 | 大切なとき

水戸の梅

週末を利用して、水戸まで遠出をした。
休憩も入れると4時間近いドライブになった。

今年は寒かったせいで花が遅かったらしい。
それで、今日も花が残っていた。

時期遅れの水戸訪問になったのではと、
心配しながらのドライブだったので、
園に着いて梅が目に入ったとき、思わず「わあ」と声が出た。
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私は、初めての偕楽園だった。

梅、梅、梅の庭の風情、
孟宗竹林の威圧感、森の中を歩くような吐玉泉への道、
場所によって雰囲気が大きく違う園を歩いたのが、
とても楽しかった。

好文亭待合いのたたずまいや、
季節の花の名が付いた部屋のふすま絵など、
どれも興味深かったし、心地よい空間だった。
そして、なにより、好文亭楽寿楼からの眺めは圧巻だった。
すごい。
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四季の中で、梅の咲く今の偕楽園が
どの季節よりも華やかで優るような気がした。
その素晴らしいときに
偕楽園に行くことができたことが、素直に嬉かった。

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いつも、何かと言葉じりにとげとげしさが漂ってしまう夫との会話も、
今日は柔らかかったような気がする。
花をみることで、気持ちまでも柔らかくなれるのなら、
これから桜の時期を迎える北国に住む私は、
もっともっとやさしくなれるかな?


帰りには泊まったホテルの企画で、梅の苗木を頂いた。
咲き分けと紅梅の2種類。
いつか庭で梅の花見ができたらいいな。
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by hanaatushin | 2006-04-02 01:51 | 大切なとき