父の嘆き

夏の終わりに
子供の頃から親しくして頂いた人が、
長い闘病の末になくなった。
まだ50代の若さだった。

彼は実家の近所に住んでいた。
よく言う村親類の1人で、わたしの父から見ると息子よりちょっと年上の、
父が老いたときに支えてくれるはずの一人だった。
その彼が亡くなって
父の落胆は大きかった。

昨年は、もう一軒の村親類の人が亡くなった。
彼は60歳になったばかりだった。

力を合わせている村親類は3軒で、その中で父が最も年上だった。
それなのに、去年、そして今年と、
父よりも若い2人が次々となくなってしまった。

父は、
おれより先に行って…
おれを置いていって…
と、嘆いていた。

大丈夫だ、と弟が言う。
けれど、息子とはちがう形で力になってもらうはずだったのに
と父は嘆く。

どちらの家も、20代の息子が居るだけだから、
昔からのしきたりもつきあいも関係ない事になっていくのだろう
何かあると、年上の父をたよりにし、立ててくれた2人が居なくなって
父は寂しくてたまらないのだと思う。

おれの時はどうするんだ。
父はそんなことを何度も口にするようになった。
急に父の気持ちが老け込んだような気がした。
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by hanaatushin | 2006-09-19 23:37 | つぶやき